ピロリ菌について
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)とは?
ピロリ菌は、胃の中にいるらせん形の細菌で胃の粘膜に生息しています。胃・十二指腸潰瘍の患者さんは、ピロリ菌に感染していることが多く、潰瘍の再発や治りにくさに関係しています。また、ピロリ菌の感染者は胃がん発生のリスクも高いことが証明されており、近年ピロリ菌の除菌により、胃がん発生のリスクが3分の1になることが分かっています。
当院におけるピロリ菌の除菌療法
(H12~27年12月)
除菌療法対象者 570名
除菌療法の成功率
ピロリ菌の除菌療法は、2種類の「抗生物質」と「胃酸の分泌を抑える薬」を、1日2回、7日間内服する治療法です。正しく薬を内服すれば70~80%の確率で除菌は成功します。確実に除菌するためには、指示された薬は必ず内服することです。自分の判断で内服を中止したり、飲み忘れたりすると除菌が上手くいかず治療薬に耐性を持つピロリ菌が現れて、薬の効果がなくなることがあります。また、除菌療法中の喫煙は除菌率を低下させるため、治療中は禁煙を厳守して下さい。なお、除菌療法は一度失敗しても二回目までは保険適応となります。
除菌療法の副作用
除菌療法を始めると、副作用が現れることがあります。主な副作用は、下痢や軟便、食べ物の味がおかしいと感じたり、苦味や金属の味を感じたりなど、味覚異常が現れる場合があります。これらは、多くの場合2~3日でおさまります。稀に、かゆみや発疹などのアレルギー反応が現れる場合もあります。症状がひどくなる場合は早めに受診して下さい。
除菌療法から約1年後、除菌が成功したかを確認するために、
ピロリ抗体の血液検査を受けましょう!!